外耳道炎とは

外耳道とは耳の入り口から鼓膜までの筒状の管で、真っ直ぐではなく軽くS字型に曲がっており、約3cmほどの長さがあります。
外側1/3は軟骨部外耳道と呼ばれ、耳毛、耳垢腺、皮脂腺などがあり、皮膚も厚いのですが、内側2/3は骨部外耳道と呼ばれ、薄い皮膚の下に骨があり、軽く触れただけでも痛みを感じやすい場所です。
外耳道炎とは、何らかの原因で外耳道に炎症が起こる病気です。

①耳癤(じせつ)

外側1/3軟骨部外耳道の炎症で分泌腺や毛の根元に主に黄色ブドウ球菌が感染し、炎症を起こします。

原因

爪で耳を掻いて傷つけたり、耳かきのし過ぎやアトピー性皮膚炎で皮膚が荒れていると感染が起こりやすくなります。
イヤホンの長時間使用や水泳、多汗などで湿った状態が続いている場合も原因となります。

症状

強い痛みと外耳道の入り口が腫れてしまうため耳の詰まり感や難聴を伴います。

治療

局所の処置と抗生剤の軟膏や点耳薬を用いて治療しますが、症状や腫れがひどい場合には
膿を出すために切開や圧迫用タンポンを留置し、内服薬を追加します。

②びまん性外耳道炎

内側2/3骨部外耳道に起きる皮膚炎。

原因

やはり耳掃除のし過ぎが多く、皮膚が剥がれ、傷つき、滲出液がしみ出て痒くなり、また耳かきをして傷つけてしまうという悪循環が原因となります。
そこに細菌や真菌が侵入してくることで慢性的な炎症が続いてしまいます。

症状

痒みが主な症状ですが、悪化すると耳の痛みや詰まり感も現れます。
長期化すると外耳道の皮膚が肥厚してしまい、外耳道狭窄をきたします。

治療

まずは頻回な耳掃除の禁止。
次に通院での耳の中の洗浄、清掃処置に加え、痒みや感染を抑える軟膏や点耳薬による局所治療を行い、正常な皮膚の状態に回復するようにします。

③外耳道真菌症

耳の中にカビが生えた状態です。

原因

耳の中はもともと体表皮膚温よりも温かく、そこに湿気が加わるとカビが繁殖しやすい環境となります。
外耳道炎や慢性中耳炎による耳だれ、抗生物質やステロイド投与中の方はなりやすい傾向にあります。

症状

頑固な痒みが主な症状で、耳痛や耳だれ、耳の詰まり感、難聴もあります。

治療

徹底した清拭処置が基本で、抗真菌薬のクリームを塗布していきます。

④悪性外耳道炎

緑膿菌による壊死性血管炎という重篤な外耳道炎で、高齢者で糖尿病の方に発症しやすい。
外耳道だけでなく、周囲の皮膚、側頭骨、頭蓋底にまで炎症が及び髄膜炎や脳神経麻痺などを起こすと死に至ることもある外耳道炎です。

※外耳道炎の主な原因の一つに耳掃除のしすぎが挙げられます。
日常診療でよく見かけるのが、耳掃除により耳垢を奥に奥に押し込んでしまっている方をお見かけしますが、耳には自浄作用があり、耳垢を外に出す機能があるので、耳掃除は耳の穴から1cm程度までに留め、月に1回程度で十分です。

※イヤホンの長時間使用にも気をつけましょう
不衛生な使用方法は外耳道炎の温床となり、そのまま使い続けると皮膚が感作されてしまい、接触性皮膚炎を引き起こしてしまいます。

外耳炎は、適切な治療を行うことでほとんどの場合治癒します。
耳に異常を感じたら、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。